その21 木挽寄席(2)
第1回が昭和51年3月。毎月第一金曜日開催で、約3年間。54年1月の第34回が大納会と
なっています。前座、二つ目4人、応援真打1人の計6人出演の番組で、料金は700円。
会員登録をした人は500円でした。
「若いサラリーマン等仕事を持つ者が集まり、俳優協会稽古場を会場として発足。当初は
同世代の明日の真打をめざす二つ目中堅の会とし、本年中の計画を立て活動開始。彼等と
共に我々も育っていければ、と思いつつ」と3月号の本誌に案内が載っています。
初回の番組は、小りた(現〆治):富士詣、志ん太(志ん橋):だくだく、小里ん:提灯屋
柳家小三治:粗忽長屋、小三太(小燕枝):松竹梅、ぬう生(円丈):らくだ、です。残っていた
「寿笑和五十一年木挽のあしあと」なる資料を見てみると、二つ目は、当初声を掛けた3人と
初回出演の2人の外、一朝・雲助・今松・花蝶(馬楽)・友楽(円橘)の皆さんが交互に出演。
各一門別の主旨に賛同してくた噺家さん達で、出演者を固定。スポンサーも無く、基本的に
入場料収入だけで全てを賄ったので、出演料もままならず。確か一回当たり5000円しか用意
できなかったので、噺家さんサイドからの申し出により、年末にまとめてお渡ししたはずです。