東京かわら版

お白砂まで演じる「大工調べ」は、噺の間から大家と棟梁の心理の動きがひしひしと伝わる。「火焰太鼓」も収録。

「抜け雀」の絵描きの飄々とした様、「景清」のもう一度鑿（のみ）を握るという強い執念。対照的な人間の心を表現する。

師匠・枝雀の代名詞「代書」「動物園」の２席を雀々も爆笑高座で受け継ぐ。音源だけでも笑えてしまう一枚。

「笠碁」と珍しい「喧嘩長屋」、「風呂敷」の3席。小冊子には、白酒による短文ながら凝縮された噺への想いが綴られている。

長大な噺を２本に纏め、本収録は後編。実父との再会、多助の成功談を語る「塩原多助一代記 多助の出世」を収録。